新人応援特集「ゼロから始めるOracle WebLogic Server」

Java言語、Java EE (J2EE) 仕様、アプリケーション・サーバー、Java統合開発環境 (IDE)、Javaからのデータベース・アクセス、開発フレームワーク……。企業システムの開発に携わるJava開発者/技術者には学ぶべきことがたくさんありますが、経験のない新人や若手技術者のなかには、どこから手をつけたらいいのか、お悩みの方も少なくないのではないでしょうか。

OTN Japanでは、これらの技術や関連製品に関する技術情報、チュートリアルセミナー・コンテンツなどに無料でアクセスできます。

今回は、Oracle WebLogic Serverの経験のない技術者向けに、OTN Japanのさまざまなコンテンツなどを使って、これらの技術を学んでいくステップをご紹介します。

1. Java言語 / Java SE

Javaベースの企業システム開発に必要な最も基本的な技術は、やはりプログラミング言語としてのJavaでしょう。もしJava言語の経験がない場合は、まずは一通りJava言語の基本を身に付けておく必要があります。

Java言語に関しては、日本語の入門者向け書籍が多数ありますし、@ITなどのWebサイトの連載記事もあります。OTN Japanの「OTNセミナー オンデマンド コンテンツ」にも、「Java超入門」というセミナーがありますので、是非アクセスしてみてください。


また、英語ではありますが、Javaの公式サイト (java.sun.com) に「New to Java Programming Center」というマイクロサイトがあります。英語や機械翻訳された日本語でも構わない方は、こちらも見てみてください。

java.sun.comでは、Javaの開発や実行に必要となるJDK (Java SE Development Kit) のダウンロードや公式ドキュメントのブラウズ/ダウンロードも可能なので、必要に応じてアクセスしましょう。

書籍やWebのJava入門コンテンツでは、テキスト・エディタとJDK付属のコマンドライン・インタフェースのみを使うものもありますが、最近では、最初からGUIを備えた統合開発環境 (IDE) を使っていくものも少なくありません。Java IDEを使うと、Javaプログラムのコーディング、コンパイル/ビルド、実行、デバッグ、ライブラリ管理、ソースコード管理などを、GUIで簡単に行うことができます。Java IDEとしては、NetBeansEclipseJDeveloperなどが主流です。

また、研修サービスを活用することで、短期間で効率よく基本的なJavaのスキルを身に付けることも可能です。

2. Java EE

Java EE (Java Platform, Enterprise Edition) は、サーバーサイドで稼動する企業システムに必要な各種の機能を備えた、Java SEをベースにした標準仕様です。Java EEは、Webアプリケーション開発 (サーブレットJSPJSF)、永続化/DBアクセス (JPA)、非同期メッセージング (JMS)、トランザクション管理 (JTA)、Webサービス (JAX-WS) などの、多数の仕様から構成されています。

Java EEは業界で幅広く受け入れられており、(Webブラウザとデータベースの中間で動作する) Javaベースのアプリケーション・サーバー (Oracle WebLogic Server、GlassFishIBM WebSphere、JBossなど) やJava IDEの多くが、Java EEをサポートしています。

Java EEの最新バージョンは2009年12月に策定されたJava EE 6ですが、今日広く使われているのは、1つ前のJava EE 5です。たとえば、最新のOracle WebLogic Server 11g R1 (10.3.x) はJava EE 5をサポートしています。Java EE 6をサポートするアプリケーション・サーバーには、GlassFish 3があります。今後1〜2年のうちに、アプリケーション・サーバーのJava EE 6サポートが進むので、初心者の方には、Java EE 6を見据えつつも、まずはJava EE 5を学習することをお奨めします。

Java EEは、Java言語/Java SEに比べると (特に日本語では) 情報量が少ないのですが、有益な情報源をいくつか紹介します。日本語の書籍としては、「マスタリングJavaEE5 第2版」がお薦めです。


英語ですが、公式のJava EE Tutorialでもまとまった情報を得ることができます。

特定のIDEを前提にした書籍もあります。Java EEをある程度カバーしているものとしては、NetBeansベースの「創るJava NetBeansでつくって学ぶJava GUI & Webアプリケーション」があります。また、「Oracle JDeveloper 11g スタートガイド」では、Java EEをベースにしたフレームワークOracle ADF」が中心ですが、JDeveloperでリッチなWebアプリケーションを一通り作っていくことができます。





書籍ほどには詳細な説明は期待できませんが、Java IDEチュートリアルを使ってJava/Java EE開発の概要をつかんでみることもできます。

3.アプリケーション・サーバー

Java EEアプリケーションを実行するには、アプリケーション・サーバーが必要です。NetBeansにはGlassFishが、JDeveloperにはWebLogic Serverがバンドルされており、IDE内からのテスト実行時にはそれらのサーバーを使えるので、開発者であればあまり意識はしない場合もあるかもしれません。ですが、開発者であってもお使いのアプリケーション・サーバーの実行時のアーキテクチャを知っておいて損はありませんし、運用管理に携わる管理者であれば必須になってくるでしょう。

アプリケーション・サーバーの情報源は、製品/実装ごとに異なります。本番環境で広く使われているOracle WebLogic Serverについては、OTNセミナー オンデマンド コンテンツ、Oracle by Example (チュートリアル)、書籍、研修などの情報源を活用することができます。