Re: Welcome BEA Developer Event その1-その3

9/8に開催した「Welcome BEA Developer Event」に、元BEA、現レッドハット/JBoss山本裕介さんがスパイとして潜入していたようで、イベント レポートを書いてくれているので、遅ればせながらコメントを。

内容としては特に目新しいことはなく、既に発表済みのことを整理して日本語で説明してくれた、といったところでしょうか。

そうですね。今年7月以降、米国本社から発信されている情報と基本的には同じなので、情報感度の高い人なら既知の情報だと思います。

  • プロセス管理・ワークフロー

Oracle BPEL Process Manager -> 存続
BEA AquaLogic BPM -> Oracle BPM へ改名、存続
BEA WebLogic Integration -> Oracle WebLogic Integration へ改名、存続
将来的に単一製品へ統合
省略すると上の二つはどちらも OBPM になりますね・・・。

Oracle BPEL Process Manager」は「BPEL PM」と略すので、Oracle BPM (旧 ALBPM) とは衝突しません :-)

住み分けとしては、BPEL PMはシステム統合に強いBPM製品、Oracle BPMはヒューマンワークフローにに強いBPM製品ということになります。

これは、Forresterの定義に従えば、それぞれIntegration-Centric Business Process Management Suite (IC-BPMS)とHuman-Centric Business Process Management Suite (HC-BPMS) という位置付けですね。

WebLogic Integration (WLI) も継続してサポートしていきますが、今後注力する戦略製品は、BPEL PMとOracle BPMになります。

それぞれ住み分けや、使う場面が違うという説明がありながら、将来的には統合されるというちょっと不思議なメッセージでした。

現状は、BPEL PMサーバとOracle BPMサーバは (相互運用性は保証されているものの) 異なる開発環境/実行環境ですが、将来的には、1つの開発環境 (JDeveloper) と実行環境 (BPMN 2.0/BPEL/BPEL4Peopleランタイム) に統合されている、ということです。実行環境の基盤は統合される一方で、実装方法はニーズやユースケースに応じてBPMNで実装するもよし、BPELで実装するもよしなので、いい方向性でしょう :-)

JDeveloper は社内ビルドは既に WebLogic Server に対応しているとのことで、「どういうポジションの人なのかよくわからない」佐藤直生さんがデモをしてくださいました。
アプリケーションのデプロイに失敗していましたが、何やら回避策を適用し損なってしまっていた様子。正式版じゃないからしょうがないですね。

あはは、失礼しました…

しかし、生粋の WebLogic Developer は VisualCafe > JBuilder > WebLogic Workshop(100% Pure BEA版) > WebLogic Workshop(Eclipse版)と数々の IDE を乗り換えさせられてきた経緯があります。
4回目の IDE 移行を強いられるのは正直しんどいですね。

しかし、JDeveloper 見た感じは結構使いやすそうでした。Eclipse は好きでない、どちらかといえば NetBeans や IDEA の方が手に馴染むという人にはいいかもしれません。

今後廃止されるという WebLogic Workshop も合わせてデモしていたのは意図がよくわかりませんでした。

WebLogic Server向けのJava EEアプリ開発という観点では、WorkshopからJDeveloperへの「移行を強いている」わけではありません。

Eclipseを使いたい開発者には、現行はOracle Workshop 10.3、将来的には、OEPE (Oracle Enterprise Pack for Eclipse) へ、というロードマップです。OEPEはWorkshopのバージョンアップではないですが、OEPEの次期バージョンにはWorkshop由来の機能もどんどん入っていくはずなので、WorkshopからOEPEへの移行は大変ではないと思います。

そして、新たな選択肢として、Oracle JDeveloper 11gも追加された、ということです。

また AquaLogic Pathways、AquaLogic Pages、AquaLogic Ensembleといった "Web2.0" 系の製品、WebLogic Communications Platform、WebLogic RFID * など元々メインストリームでない(?)製品には触れていませんでした。

AquaLogic Pathways、AquaLogic Pages、AquaLogic Ensembleは、Oracle WebCenterに同等機能がある、もしくはOracle WebCenterにに一部機能が取り込まれていく、という方向性です。

WebLogic Communications Platformに含まれるWebLogic SIP Server、WebLogic Network Gatekeeperは、それぞれOracle Communications Converged Application Server、Oracle Communications Services Gatekeeperと名前を変えて存続します。

WebLogic RFID系は、今後はメンテナンスのみになります。

この JBoss Cache、実は JBoss EAP(JBoss アプリケーションサーバの商用版)に含まれています。
つまり JBossアプリケーションサーバに採用すると自動的に Coherence と同等の製品がついてくるわけです。
Coherence と同様、JBoss Cache は金融系を含めた事例が国内外に多くのあります。

うーん、贔屓目なしに見ても、Oracle Coherence (旧 Tangosol Coherence)とJBoss Cacheを比較すると、機能面でも実績面でもOracle Coherenceに軍配が上がってしまう気がします。まぁ、それはさておき、この手のデータ グリッド/データ キャッシュの分野が盛り上げていきたいですね。RDBMSの負荷が下がって、Oracle Databaseが売れなくなっちゃうかもしれませんが :-P

私のツール群が登録されていますが、移行してくれるのでしょうか?
あとツールが登録されると T シャツがもらえることになっているのですが、まだもらっていません・・・。
かわりにウェンディグッズください。

「ツール群が登録されている」というのは、dev2devの「Utilities & Tools」コーナーでしょうか? これはOTNに移行されていないようなので、ちょいと調べてみます。

ウェンディ人形、差し上げましょうか? :-)