Re: Welcome BEA Developer Event その1-その3
9/8に開催した「Welcome BEA Developer Event」に、元BEA、現レッドハット/JBossの山本裕介さんがスパイとして潜入していたようで、イベント レポートを書いてくれているので、遅ればせながらコメントを。
- S/N Ratio > 「Welcome BEA Developer Event」無事終了 (2008/09/09)
- 侍ズム > Welcome BEA Developer Event - その1:製品ロードマップ (2008/09/12)
内容としては特に目新しいことはなく、既に発表済みのことを整理して日本語で説明してくれた、といったところでしょうか。
そうですね。今年7月以降、米国本社から発信されている情報と基本的には同じなので、情報感度の高い人なら既知の情報だと思います。
- プロセス管理・ワークフロー
Oracle BPEL Process Manager -> 存続
BEA AquaLogic BPM -> Oracle BPM へ改名、存続
BEA WebLogic Integration -> Oracle WebLogic Integration へ改名、存続
将来的に単一製品へ統合
省略すると上の二つはどちらも OBPM になりますね・・・。
「Oracle BPEL Process Manager」は「BPEL PM」と略すので、Oracle BPM (旧 ALBPM) とは衝突しません :-)
住み分けとしては、BPEL PMはシステム統合に強いBPM製品、Oracle BPMはヒューマンワークフローにに強いBPM製品ということになります。
これは、Forresterの定義に従えば、それぞれIntegration-Centric Business Process Management Suite (IC-BPMS)とHuman-Centric Business Process Management Suite (HC-BPMS) という位置付けですね。
- "Forrester Wave, Integration-Centric Business Process Management Suites, Q4 2006"
WebLogic Integration (WLI) も継続してサポートしていきますが、今後注力する戦略製品は、BPEL PMとOracle BPMになります。
それぞれ住み分けや、使う場面が違うという説明がありながら、将来的には統合されるというちょっと不思議なメッセージでした。
現状は、BPEL PMサーバとOracle BPMサーバは (相互運用性は保証されているものの) 異なる開発環境/実行環境ですが、将来的には、1つの開発環境 (JDeveloper) と実行環境 (BPMN 2.0/BPEL/BPEL4Peopleランタイム) に統合されている、ということです。実行環境の基盤は統合される一方で、実装方法はニーズやユースケースに応じてBPMNで実装するもよし、BPELで実装するもよしなので、いい方向性でしょう :-)
JDeveloper は社内ビルドは既に WebLogic Server に対応しているとのことで、「どういうポジションの人なのかよくわからない」佐藤直生さんがデモをしてくださいました。
アプリケーションのデプロイに失敗していましたが、何やら回避策を適用し損なってしまっていた様子。正式版じゃないからしょうがないですね。
あはは、失礼しました…
しかし、生粋の WebLogic Developer は VisualCafe > JBuilder > WebLogic Workshop(100% Pure BEA版) > WebLogic Workshop(Eclipse版)と数々の IDE を乗り換えさせられてきた経緯があります。
4回目の IDE 移行を強いられるのは正直しんどいですね。しかし、JDeveloper 見た感じは結構使いやすそうでした。Eclipse は好きでない、どちらかといえば NetBeans や IDEA の方が手に馴染むという人にはいいかもしれません。
今後廃止されるという WebLogic Workshop も合わせてデモしていたのは意図がよくわかりませんでした。
WebLogic Server向けのJava EEアプリ開発という観点では、WorkshopからJDeveloperへの「移行を強いている」わけではありません。
Eclipseを使いたい開発者には、現行はOracle Workshop 10.3、将来的には、OEPE (Oracle Enterprise Pack for Eclipse) へ、というロードマップです。OEPEはWorkshopのバージョンアップではないですが、OEPEの次期バージョンにはWorkshop由来の機能もどんどん入っていくはずなので、WorkshopからOEPEへの移行は大変ではないと思います。
そして、新たな選択肢として、Oracle JDeveloper 11gも追加された、ということです。
また AquaLogic Pathways、AquaLogic Pages、AquaLogic Ensembleといった "Web2.0" 系の製品、WebLogic Communications Platform、WebLogic RFID * など元々メインストリームでない(?)製品には触れていませんでした。
AquaLogic Pathways、AquaLogic Pages、AquaLogic Ensembleは、Oracle WebCenterに同等機能がある、もしくはOracle WebCenterにに一部機能が取り込まれていく、という方向性です。
WebLogic Communications Platformに含まれるWebLogic SIP Server、WebLogic Network Gatekeeperは、それぞれOracle Communications Converged Application Server、Oracle Communications Services Gatekeeperと名前を変えて存続します。
- Oracle Communications Service Delivery
WebLogic RFID系は、今後はメンテナンスのみになります。
- 侍ズム > Welcome BEA Developer Event - その2: 分散データグリッドの技術を学ぼう! - それ JBoss Cacheだと無料だよ (2008/09/12)
この JBoss Cache、実は JBoss EAP(JBoss アプリケーションサーバの商用版)に含まれています。
つまり JBoss をアプリケーションサーバに採用すると自動的に Coherence と同等の製品がついてくるわけです。
Coherence と同様、JBoss Cache は金融系を含めた事例が国内外に多くのあります。
うーん、贔屓目なしに見ても、Oracle Coherence (旧 Tangosol Coherence)とJBoss Cacheを比較すると、機能面でも実績面でもOracle Coherenceに軍配が上がってしまう気がします。まぁ、それはさておき、この手のデータ グリッド/データ キャッシュの分野が盛り上げていきたいですね。RDBMSの負荷が下がって、Oracle Databaseが売れなくなっちゃうかもしれませんが :-P
- 侍ズム > Welcome BEA Developer Event - その3: Dev2DevからOracle Technology Networkへ! (2008/09/12)
私のツール群が登録されていますが、移行してくれるのでしょうか?
あとツールが登録されると T シャツがもらえることになっているのですが、まだもらっていません・・・。
かわりにウェンディグッズください。
「ツール群が登録されている」というのは、dev2devの「Utilities & Tools」コーナーでしょうか? これはOTNに移行されていないようなので、ちょいと調べてみます。
ウェンディ人形、差し上げましょうか? :-)