Web標準化の原石「XML」はどこへ向かう

XMLの父」の1人であるTim Brayへのインタビュー記事が出ていました。

特に、膨張し複雑になったWS-*スタックに対する批判のくだりは興味深い意見でした。WS-*を支えているIBMやMS、(一部の分野では対立しつつも) 基本的にはWebサービス関連仕様のフル・スタックの構築に向かっているSunやOracleなどのエンタープライズ・ソフトウェア・ベンダの動きとは別に、REST/XML-RPCAtom/RSSなどによる軽量なXMLメッセージングが普及してきているのは事実でしょう。WS-*が第2のCORBAにならないようにするには何をすべきか考えてみています。

そうですよね。我々がインターネットで学んだことは、シンプルな答えがあるならばユーザーはそちらを選ぶということです。XMLもそうでした。80 -20の法則でもあるように、ほとんどのものが、80%の問題は20%の力で済むと言えます。100%にしようとすれば、その労力は過大なものになるのです。歴史上画期的だと言われているPC、UnixJavaSQLXMLRSSなどもこれに該当して普及したものです。

 また、将来的な視点からは「WS-*で良いのか?」という根本的な心配もあります。WS-*は、大まかに数えてみただけでも900ページ以上の仕様ドキュメントがあります。中には大変難解な仕様もあるのです。特に、私からの見てもWSDLは非常に難解だと感じています。解決すべき問題より解決策の方が大きくなってしまっているのではないか? と考えてしまいます。このような点は見過ごすべきではないのです。サービス実現は、実現するプロセスで必要以上に苦労することが本流ではありません。

Tim Brayつながりで、インフォテリア 平野さん、サン 藤井さんのblogエントリも載せておきます。