映画「昴 -スバル-」

(微妙にネタバレ気味かもしれないので、これから映画を見る人で追加情報を知りたくない人は読み飛ばしてください)

たまには、IT系じゃない話題を。昨日の夜開催された映画「昴 -スバル-」の完成披露試写会のチケットをたまたま入手できたので、ふらっと行ってみました。会場は、渋谷C.C.Lemonホール (渋谷公会堂) で、人の入りもなかなかのもの。

1990年代後半の「め組の大吾」連載の頃から曽田正人先生のファンで、今でも連載中の「capeta」と「昴」を読んでいる僕としては、どの程度うまく実写化できているか、期待半分、不安半分といったところ。

評価としては……うーん、50点くらいかなぁ。原作の第一部 (ローザンヌ国際バレエコンクールまで) のストーリーを映画化していますが、2時間弱という映画のフォーマットに収めるために端折りすぎています。説明不足だったり感情の描写が浅かったりで、原作を読んでない人は感情移入できなかったのでは?

人間関係を分かりやすくし、アジア圏でのヒットを狙っているという背景からだと思いますが、春原多香子とカティアを合体させて韓国系アメリカ人にしたり、バレエコンクールの舞台をスイスのローザンヌから上海にするなど、原作への手の入れ方がちょっと目に余ります。また、監督とプロデューサが香港の方だからかもしれませんが、東京のシーンが全然東京っぽくなくて、違和感あり。原作にはない恋愛ストーリーを入れてしまったのも、蛇足でした。

すばる役の黒木メイサは、原作漫画のイメージとは少し違いますが悪くありません。「日比野のおばちゃん」役の桃井かおりも、なかなかいい感じでした。

漫画の実写化に原作ファンが文句を言うという典型的なパターンにはまっている気もするので、映画版に興味のある方は、僕の評価は気にせずに是非見てみてください。原作読んでない人は、原作必読ですよ :-)