JavaOne 2007: Oracle General Session

JavaOne 2007の2日目、朝8:30から始まった最初のセッションは、OracleのGeneral Sessionでした。

他のGeneral Sessionと同様に、下記ページからWebcastで見ることができるので、興味のある方は見てみてください。時間は45分程度です。

General Sessionの内容を、簡単にまとめておきます。

セッションの冒頭で、エンタープライズ・システムにとって重要な4つのキーワードとして、Java EE 5、SOA/EDAWeb 2.0、Gridを挙げていました。以降の内容も、これに沿ったものになっています。

まずは、JavaOneだけにJava EE 5について。MVCの各レイヤごとにキーとなるテクノロジとして、JSF/AjaxJSFEJB 3.0/JPAを挙げました。そして、リッチなUIとして、Ajaxに加えて、Flashやモバイル・デバイスの必要性も強調 (JSFコンポーネント Oracle ADF Faces/ADF Faces Rich Clientは、AjaxFlash、モバイル・デバイス向けのレンダーキットを提供済み)。

さらに、MとVCとの間のデータ・バインディング (JSR-227) にも触れました (Oracle ADFでは、ADF Data Bindingと呼んでいます)。

永続化 (Persistence) については、ORマッピングのみならず、OX (オブジェクト/XML) マッピングも必要になりつつあることに触れました。そして、ORマッピングやOXマッピングをサポートしているOracle TopLinkを「EclipseLink」としてEclipseに寄贈したことも、改めて紹介。

Java EE開発のデモでは、DVDのショッピング・サイトを使って、Ajax対応のJSFコンポーネント「ADF Faces Rich Client」によるリッチなUIを紹介 (Flashとして描画されたグラフや、ドラッグ&ドロップで商品をカートに追加する様子など)。また、JDeveloper 11gによる開発の様子も簡単に紹介し、RIAの開発でもIDEで簡単に設定していける点を強調。

なお、ADF Faces Rich Clientの開発の様子は、オンライン・デモの "Rich Client (Ajax) JSF Development" や "Data Visualization and Graphs for JSF" あたりでも見ることができます。


さて、セッションのJava EE開発のデモ最後には、ADF Faces Rich ClientをApache MyFacesに寄贈することをアナウンスしました。Oracleは既にADF FacesをApache MyFacesに寄贈しており、現在ではApache Trinidadと呼ばれていますが、今回の寄贈はこれに続くものです。

セッションはWeb 2.0のパートへ。ここでは、エンタープライズ・システムでもWeb 2.0の技術を使ってコラボレーション、コンテンツ統合、コミュニケーションを行う「エンタープライズ Web 2.0」や「エンタープライズマッシュアップ」を紹介。

続いて、MatrixのDVDを買ったユーザがMatrixファンのコミュニティ・サイトにアクセスした、というシナリオで、Oracle WebCenter 11gのデモを紹介。掲示板、コンテンツ管理、タグ、RSSVOIPなどの技術を活用して、コミュニティでのいろいろなアクティビティを行っていきます。ユーザがブラウザ上でページ・デザインを編集できる機能 (WebCenter Composer) で、YouTubeにあるMatrixのビデオを簡単に追加する、というデモもありました。

Oracle WebCenterの現行リリースは10g (10.1.3.2) ですが、今回のデモで使われたのは、次期バージョンの11gです。残念ながら、WebCenter 11gは、現在のところプレビュー版の一般公開は行っていません…。

さて、セッションはSOA/EDAのパートへ。ここでは、Springを使って実装されたSCA/SDO準拠の新しいサービス・インフラストラクチャ (Oracle SOA Suite 11g) を紹介し、メディエーションオーケストレーション、イベント 、セキュリティ、ガバナンスなど、SOAに必要な要素を概観していました。Oracle SOA Suiteの現行リリース 10g (10.1.3.1) を、SCAベースのランライムで再構築して機能強化している、といったところですね。

SOA/EDAのデモでは、ショッピング・サイトからの発注が、BPELを中心にCEP、Mediator (ESB)、ヒューマン・ワークフロー、BAMなども組み込んだプロセスによって処理される、というシナリオ。BAMでのモニタリングを受けて、発送処理を行う倉庫を追加する、という流れで、JDeveloper 11gでのSCA開発の様子をデモしました。

JDeveloper 11g自体は、前述の通りプレビュー版が公開されているのですが、今回のデモで使われたSCA/BPEL/Mediator開発のモジュールはまだ含まれていません…。見てみたい方は、僕のPCでいつでもデモするので、連絡ください :-)

さて、セッションは、ここでちょっとだけJava EEの話に戻り、人気の高いSpring Frameworkのサポート強化について紹介しました。OC4JのSpring統合 (OC4JJtaTransactionManagerなど) の情報や、Spring Extension for JDeveloperチュートリアルやサンプルなどが含まれる「Oracle Development Kit for Spring」のアナウンスも。

さて、セッションは最後のグリッドのパートへ。ここでは、まずSPECjAppServer2004 (J2EE 1.4のベンチマーク) に新たに2つのベンチマーク結果を提出したことを発表。1つは、CPUコア当たりの性能で世界記録、もう1つは、X86ベースのシングル・ノードの中で世界記録、というものです。

さらに、グリッド環境でのスケーラビリティ (買収したTangogol Coherence)、高可用性、管理性 (Oracle Enterprise Manager)に触れてから、Tangogol Coherenceのデモへ。このデモでは、Coherenceによるデータ・グリッドにノードを追加したり削除したりすると、シームレスにデータがノード間で分散され、データ処理が継続される様子をデモ。

というわけで、Java EEWeb 2.0SOA/EDA、Gridとと多岐に渡る分野でのOracleの最近の動向を、駆け足で紹介したセッションとなりました。

関連記事もいくつか出ていますので、載せておきます。