Oracle BPA Suite 10.1.3.3 リリース
ビジネス プロセスのモデリングやシミュレーションのためのツール「Oracle BPA Suite」(Oracle Business Process Analysis Suite) 10.1.3.3が、米国OTNでリリースされました。
BPA Suite 10.1.3.3は、昨年11月に米国でリリースされた10.1.3.1の後継リリースとなります。BPA Suite 10.1.3.1は、日本語UI未対応などの理由で日本ではリリースしていませんでしたが、BPA Suite 10.1.3.3は日本でもリリース予定です。
BPA Suite 10.1.3.3で一押しの新機能は、ビジネス プロセス モデリング ツール (BPA Suite) とBPEL開発ツール (JDeveloper) の双方向同期機能です。
BPMN対応のモデリング ツールで上流のプロセス モデルを書いて、BPELを自動生成し、それをBPEL開発ツールにインポートして、ITレベルの詳細を開発していく、というシナリオをサポートしているモデリング ツールとBPMサーバ/開発ツールは、いくつかあります。が、このシナリオの問題は、BPEL開発を進める中でいろいろと修正を加えていくうちに、BPMNモデルとの整合性が取れなくなってくる点です。
オラクルの場合、BPA Suiteを使ってBPMN (またはEPC) でプロセス モデルを書き、BPA Suiteのリポジトリに保存します。JDeveloperでは、これまで提供していたゼロからBPELプロセスを開発していく機能に加えて、BPA Suiteのリポジトリに接続して、プロセス モデルを取得し、対応するBPELプロセスを自動生成できます。そこから、上流のプロセス モデルでは定義できない詳細 (BPELパートナーリンクに指定するWSDLのURL、変数操作のためのAssignアクティビティなどなど) を設定していきます。
その中で、BPELプロセス実装で元のプロセス モデルとは少し違ったフローが必要になった場合、その変更を再びBPA Suiteのリポジトリに書き戻して、プロセス モデルとBPELプロセス実装を同期することができます。逆に、BPEL開発中に、BPA Suite側でプロセス モデルが変更された場合にも、JDeveloper側で、その変更を検出して、開発中のBPELプロセス定義にマージすることができます。